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bmr presents ラジオマル屋 第3回【ザ・タイムと80年代ファンク】開催記念プレイリスト

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 プリンスの誕生月である今月(6月)、プリンス・ファミリーの最重要人物であり、ザ・タイムのリード・シンガーとして活躍したモーリス・デイが“モーリス・デイ&ザ・タイム”として来日公演を開催する。そして7月には、ザ・タイムの元ギタリストであるジェシー・ジョンソンの来日公演も決定。これを記念したトーク・イベント【bmr presents ラジオマル屋 第3回:ザ・タイムと80年代ファンク】が2019年6月13日にビルボードカフェ&ダイニングにて行われる。本イベントに先立ち、出演者であるbmr編集長の丸屋九兵衛氏に80年代ファンクの名曲を厳選してもらい、各楽曲&アーティストについての魅力を教えてもらった。

01. More Bounce to the Ounce - Zapp & Roger

 人間の声を機械が加工するのではなく、増幅した楽器音を口腔内に放り込みロボット声を生み出すという荒技「トークボックス」をトレードマークに、80年代前半に人気を確立したのがザップ/ロジャー。彼らの初シングルとなったこの曲が米社会に与えた強烈なインパクトを象徴するのが、99年のNFL映画『エニイ・ギブン・サンデー』だ。白人選手たちがメタリカを聴く間、黒人選手がこの曲を聴くシーンがあるのだ。つまり、“More Bounce”は「アフリカン・アメリカン的感性」の象徴ということ。

02. Operator - Midnight Star

 トークボックスだけでなく。80年代は、もう一つの「ロボ声」も開花した時代だった。そう、ヴォコーダーだ。電話用の音声圧縮技術として開発され、第二次世界大戦中の米英首脳・秘密電話会談を機会に実用化された……というシロモノである。そんなヴォコーダーを使ったファンクの究極形として推薦したいのがこの曲。しかもタイトルから推測できるように、テーマは電話だ。ヴォコーダーのルーツへの目配せが美しい。

03. Cinco de Mayo - War

 70年代の巨人、80年代に憚る。史上最もメキシカン・アメリカンに愛された黒人バンド、ウォーの全盛期は70年代前半だが、80年代の彼らにも好曲はたくさんある。その中でも決定的なのがこれ。大西洋を渡って攻めてきたフランス軍に対しメキシコ軍が奇跡の勝利をおさめた1862年5月5日を記念するメキシコ系の祝祭「シンコ・デ・マヨ」を高らかに歌い上げる彼らは、時代に負けずチャカポコとウォー流儀を貫くのだ!

04. Get 2 the Good Part - Ohio Players

 70年代の巨人、80年代に憚る。史上最もセクシー(時としてSM風味)なジャケットのアルバムばかり連発してきたバンド、オハイオ・プレイヤーズの全盛期は76年まで。メンバー間の内紛もあり、80年の声を聞く頃にはすっかり停滞していた。その彼らが気合を入れ直してリリースしたのが88年のアルバム『Back』。冒頭を飾るこの曲は、かなりの充実ぶりだと思う。

05. I'm A Fool For Love - Prince Charles and the City Beat Band

 調子っぱず……いや、特徴ある歌唱を聴かせる男。そのアーティスト名は非常に紛らわしく、「チャールズ皇太子」である。マルチ楽器奏者の彼が最も得意とするのは「リリコン」。いわば「クラリネット・シンセサイザー」であり、80年代の風物詩と言えるかも知れない。アーティスト引退後は、チャールズ・アレクサンダー名義でエンジニアとして大活躍する彼は、メアリー・J・ブライジやアッシャーら超大物御用達の裏方となっている。

06. Love Light in Flight - Stevie Wonder

 現在のイメージはどうあれ、スティーヴィ・ワンダーはファンクの巨人でもある。全盛期の70年代、音楽史に残る彼の名作アルバムから最初にカットされるシングルが、たいていクラヴィネット弾きまくりなファンクだったことを思い出そう。しかし、そんな作風が時代に合わなくなった80年代、彼が放ったのはこんな曲だった。かつてのエグみはないが、80年代という時代に開花した洗練系ファンクとして聴いておくべきナンバーだろう。

07. Dance Wit' Me - Rick James

 80年代初頭。ファンクの帝王はジェイムズ・ブラウンでもスライ・ストーンでもジョージ・クリントンでもなく、リック・ジェイムズだった。“Super Freak”が思わず大ヒットしたことで、その余波に苦労したろうが、それでも次作でこんな好曲を仕上げてきたのだ。最初は弦ベースで始まり、シンセサイザー・ベースが入ることでファンクネスをより強調……という小技も、いい味を出している。

08. Single Life - Cameo

 ファンクやヒップホップの世界で『続・夕陽のガンマン』のテーマ曲(の1フレーズ)がここまで愛されるのはなぜか? 坂本九の「上を向いて歩こう」がソウル・ミュージックとして認知されるようになったのと同様に、偉大なる越境音楽の一例と言える。これも、そんな『続・夕陽のガンマン』のフレーズで始まる曲。だが、細かく刻まないドラム、ぶっきらぼうさとコミカルさが同居した曲調、メロディを放棄したようなサビ……と、異形にして異常なファンクだ。この時点で既に、キャミオはネクスト・レベルに到達していたのである。

09. Freak Show on the Dance Floor - The Bar-Kays

 60年代にオーティス・レディングのバックバンドとして始動し、今も活動を続ける彼ら。その生命線は、流行に飛びつくフットワークの軽さと、たぐいまれな「換骨奪胎」手腕……つまり、パクリすれすれ(いや、一線を越えている?)の作風が持ち味だ。他にもEW&F酷似ナンバーや殿下そっくり曲等があるが、これは別項で紹介したミッドナイト・スターの別曲“No Parking (On the Dance Floor)”を頂戴したもの。だが、アレンジも歌唱もバーケイズの方がうまいのだ!

10. Shine-O-Myte (Rag Popping) - Bootsy Collins

 ブーツィは80年代に入ってから「ラバー・バンド」ではなくソロ名義に。引き続きワーナーからアルバムを2枚出しているが、その頃の曲が後年のライブで演奏されることはほぼない。いい思い出がないのだろう……が、それでもリスナーにとっては、かっこいい曲はかっこいい曲なのだ。特にこの曲は、冒頭から全開になるブーツィ節の効果絶大、めちゃめちゃ印象深い。ザップのデビュー作をプロデュースしたことで得たノウハウを自己作品に還元したかのようなサウンドも高品質。

11. Get Down on It - Kool & The Gang

 70年代末、どん詰まりだったクール&ザ・ギャングは、大胆なイメージチェンジを計った。歌もルックスもキャッチーな専任リードボーカル(JTテイラー)を加え、あの「ツァラトゥストラはかく語りき」をダンサブルにアレンジして世界をアッと言わせたブラジルの才人デオダートにプロデュースを依頼。この奇策が大成功したことに味をしめた彼らが、同路線を突き詰めたのが81年のこの曲と言えるだろう。

12. Jungle Love - The Time

 もともと、プリンスが「プリンス名義で発表するにはファンクすぎる曲」をリリースするために使う変名プロジェクトとして生まれたのがザ・タイム。当初、演奏は全てプリンス自身によるものであり、音盤に参加しているのはボーカルのモーリスだけだったはずだ。それでもライブ・パフォーマンスを通じて評価を高めた彼らは、徐々に自分たちのあり方を確立していく。そんなザ・タイム、第1期の代名詞的な曲といえば、やはりこれ。映画『パープル・レイン』での演奏シーンが忘れられない。

13. D.M.S.R. - Prince

 しかし。ザ・タイムというものがありながら、プリンス自身もたびたびファンク曲を発表してきた。第1期ザ・タイム活動時に殿下が放ったレパートリーのなかでも、ファンク濃度が壮絶なのは、この曲ではないか。パーラメントの“Flashlight”以来、脈々と受け継がれる「気持ち悪いシンセのメロディこそが気持ちいい」という哲学が爆発した最高のファンクナンバーだ。

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