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クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー



クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

 岡崎体育、水曜日のカンパネラ、あっこゴリラ、ベッド・イン……みんなそれぞれ呼んだり呼ばれたりしてちゃんと絡んできたんで。僕ぐらいですね、売れてないの―――

 平成クライマックス!50歳目前!約13年のキャリアの集大成として日比谷野外大音楽堂にて【クリトリック・リス 50th 生誕ワンマン】を開催!この無謀な挑戦を記念して、最新アルバム『ENDLESS SCUMMER』リリースタイミングに本音全開インタビューをお届け。「なかなかないと思うんですよ。地下にここまで長いこと居座っていて、表に出てブレイクした例って」―――果たしてクリトリック・リスはブレイクできるのか? これを読んで何か感じたら、4月20日 野音までぜひ足を運んでみてください!

超大物と口論~GEZANとガチゲンカ~関西ゼロ世代の影響~場外乱闘

--スギムさんとお会いするのは、2014年7月のぽわん自主企画イベント【東西変人大集合】以来になります。クリトリック・リスも出演していて、たまたま観に来ていた某超大物バンドのメンバーとスギムさんが打ち上げで口論されていて(笑)。

クリトリック・リス / MIDNIGHT SCUMMER (Music Video)
クリトリック・リス / MIDNIGHT SCUMMER (Music Video)

スギム:ハハハハハ!

--「オチはこうしたほうが面白かった」とダメ出しされてムカついたんでしょうね。スギムさんが「おまえの面白い、全く面白くないわ! 押し付けんな!」みたいな感じで言い返していて。

スギム:あー、恐ろしい。僕、呑んだら、暴力とかじゃないんですけど、人と戦いたくなるんですよね。ギリギリのところでいつも止めるんですけど、そういうクセが昔からあって。あれ以来、その人とは会えてないですよ(笑)。

--いつからそういうスタンスで生きているんですか?

クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

スギム:んー……ライブハウスに通うようになったのが20代半ばぐらいからで、客だったんですけど、出演者と仲良くなって打ち上げに行く機会も多くて、その場はわりとオラオラなノリだったんですよね。かと言って、そんなに仲が悪くなったりするような感じでもなかったし、ケンカしてもそれで逆に仲良くなったりして。当時、僕はサラリーマンをやっとって、会社の人とはそんなにガッチリ揉めたりとか、オラオラな感じになったりしないから、そういうノリが新鮮で楽しかったんだと思うんですよ。今は元々あったそういうノリが覚醒されたような感じなんでしょうね。今でもそういうノリでライブハウスの店長とかと呑んでますよ(笑)。

--対バン相手がどんどん年下になっていく中で、そういうノリが理解されなくて絡みづらくなっていたりはしない?

スギム:いや、そんなことないですよ。有り難いことに、僕自身が年下の人から音楽的にそんなに尊敬されている訳でもないし(笑)、どちらかと言えば野次られているタイプで。だから、最近はだいぶ減ったんですけど、ホンマの不良の子らがやってるバンドとかと呑んどったら、ケンカというか言い合いになったりとか。GEZANとか踊ってばかりの国、どついたるねんとは酒呑みながらよく言い合いになってましたね。まぁプロレスみたいな感じですけど、だからそこは何も変わっていない。

--例えば、GEZANとどういう口論になるんですか?

GEZAN「Absolutely Imagination」
GEZAN「Absolutely Imagination」

スギム:GEZANとはホンマに因縁が深くって。僕が出てきた頃は「関西ゼロ世代」と言われている、オシリペンペンズとかワッツーシゾンビとかミドリとかそういった人たちが関西ですごく勢いがあって、僕もそれに影響を受けて……あの人らより全然年上やったんけれども、テクニックだけじゃなくて「人間力とか事件性とかハプニングとかでエンターテインメントやショーって成り立つんや!」みたいな。もちろん彼らにもテクニックとか音楽の素晴らしさはあるんやけれども、それ+αで、客を巻き込んだり、ゲロ吐いたり、そういう無茶苦茶で非日常的なことがエンターテインメントとしてやれるんやと。で、僕もそのチームの中で行動していたんですけど、そこからさらに若いGEZANとかの世代って入る余地がなかったんで、たぶん否定するしかなかったと思うんですよね。そのシーンを。で、僕がターゲットにされたんですよ(笑)。

--なるほど。

クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

スギム:よく僕がバンドマンを集めて呑み会してたんですよ。ビアガーデンとかで。そしたら「そんなことやってんやったら、スタジオに入れ」とか「バンドマンがそんなところで金を使うな」みたいな感じで噛み付かれて。そういうことがあった後、GEZANと対バンしたときに、GEZANのライブを後ろで観とったら、マヒト(vo,g)が俺を見つけて殴りかかってきて、結構ガチなケンカになったんです(笑)。それまでツイッターで煽ったりもしていて、僕はプロレスやっとったんですけど、向こうはホンマに怒っちゃったみたいで。まぁそういうこともあって、後々GEZANに聞くと「関西のそういうシーンに嫌気がさして、東京に行くと決めた」って言ってましたけどね。でもそのケンカがあったから今も普通に呑めるし、年末にもFEVERで対バンできたし、まぁ向こうはどう思ってるか分かんないけど、良い関係かなと思ってますね。

--そういうケンカする中でどちらも面白くなっていく流れって、昔の音楽シーンでは日常茶飯事的にあったと思うんです。泉谷しげるvs内田裕也とか長渕剛vs桑田佳祐とか、海外で言えばオアシスvsブラーとか。でも最近はスギムさんが主戦場としているシーン以外ではなかなか見れなくなっていますよね。

スギム:もう20代の人らはそういうモノに触れていないんですよね。ステージから出演者が下りてくるとか、そういうのってやっぱりテンション上がるんですよ。プロレスの場外乱闘みたいな。プロレスラーがリングから客席に下りてきたらみんな盛り上がるじゃないですか。そういう事件性に感動して僕はライブハウスに通うようになったんで。でも今の若い人らはフェスで知っている曲をみんなと共有してコール&レスポンスして歌う。っていう楽しみ方はすごく長けているけれども、そういう突発的な「何が起こるか分からん」っていうモノに対しては首を突っ込もうとしない。もうちょっと来てほしいなと思いますね。

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半裸のおっさん、下ネタのナポレオン、酒相撲……スギムの苦悩と生い立ち

--今まで見たことのなかった何か、常識や概念をぶち壊す何かに対して「なんじゃこりゃ!?」と衝撃を受ける。それがあたりまえだと思っていたので、そこを求める人が少なくなっていく流れには寂しさを感じます。

クリトリック・リス 高画質4K対応 【夏の魔物 大阪】
クリトリック・リス 高画質4K対応 【夏の魔物 大阪】

スギム:僕が思うに、ツイッターとかインスタで一部分だけ流れてくると、みんな嫌悪感を抱くんですよ。例えば、僕のライブは稀に男性のお客さんが脱いだりするんです。わりと結構な人数が。でもそういう状態になるまでは過程があって、それなりの祭り的なアプローチの曲があって、それを続けていく中で神輿を出したりして、結果的にそういうノリになって脱ぐのに、その脱いだ部分だけをみんな面白がってSNSに上げるじゃないですか。で、仕事から疲れて帰ってきた人たちがツイッター開いて、半裸のおっさんたちが狂喜乱舞している写真見たらそりゃ「うわー、気持ち悪い」となりますよね(笑)。だから「絶対にこんなところ行きたくない」とか「クリトリック・リス、嫌いやわ」となるんですけど、そこに行くまで過程があるんですよ! これは僕の場合の話ですけど、そういう一部分だけ見られて叩かれたり嫌がられたり、そこだけで判断されるから怖い。

--なかなか掘り下げてもらえないと。

後藤まりこ 『ままく』
後藤まりこ 『ままく』

スギム:だから僕とかアウンダーグラウンドの人たちのことを誤解している人はたくさんいると思いますよ。オシリペンペンズも後藤まりこちゃんもみんなめちゃくちゃ格好良いのに、妙な誤解が生まれているなと。クリトリック・リスも「どうせ脱ぐんでしょ?」「どうせ最後はオアシスの「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」で締めるんでしょ?」「ライブ中、めちゃめちゃ酒呑んでるんでしょ?」と言われるけど、どれも毎回やっている訳じゃないですからね。最近はそこまで呑まないし。

--酒相撲のイメージが強いんでしょうね(笑)。

スギム:いまだにそのイメージがあるんですよ! 僕、年間200本ぐらいライブやっていて、その中の半分ぐらいが地域なんですけど、そんなにしょっちゅう行けない地域の人らは僕のことを酒で迎えようとするんですよ。フライヤーとかも「あの下ネタのナポレオン、酒相撲で有名なクリトリック・リスがやってくる」って書かれてるんです。で、パンツ一丁のおっさんの写真が載ってる。だから地元の若手バンドマンとかは「あのクリトリック・リスが来るから、酒で潰そうぜ」みたいな感じでガンガン差し入れしてくる。そしたら呑まなきゃいけないじゃないですか(笑)。下ネタのナポレオン、酒相撲、自分で作ったキャッチフレーズが根強く生きてるんですよね。

--自分で広げた風呂敷ではあるけど、それを永遠に求められるというのは、言わばアーティストの宿命だけれども、苦しいところでもあると。

クリトリック・リス / バンドマンの女 ( Music Video )
クリトリック・リス / バンドマンの女 ( Music Video )

スギム:ライブハウスに通っている人でも、クリトリック・リスは1年に1回ぐらい観る人がほとんどなんですよね。フェスとか、好きな人が出るから行ってみたらクリトリック・リスも出ていたとか、そういう人らは以前のクリトリック・リスのイメージが強いやろうから。僕は13年やっているんですけど、最初に比べるとだいぶ音楽に寄って来ているなと自分でも感じるんですよ。作れなかったモノが作れるようになってきているんで。でもみんなの中では「バンドマンの女」のイメージが強いと思うし、それを求めていると思うし、なかなか新しいイメージを打ち出そうとしても、過去が付き纏ってくる。それでも「更新していかなアカンな」とめっちゃ思いますね。

--そもそもスギムさんはどんな背景や想いがあって、13年前に初めてステージに立とうと思ったんでしょう?

オシリペンペンズ「時は来た」PV
オシリペンペンズ「時は来た」PV

スギム:元々サラリーマンとして広告会社で働いていたんですけど、営業もしていたし、中間管理職になって部下の面倒も見ていたし、めちゃくちゃ忙しくて、終電で帰れないような日が続いていたんです。だから帰れない日は歩いていける心斎橋のバーで呑んで、朝まで奥のスペースで寝かせてもらっていて。そこの雇われバーテンがオシリペンペンズの石井モタコで、彼が「僕のライブを一回観て下さいよ」と誘ってきて、それで100人とか200人以下の規模のライブハウスへ通うようになるんですけど、大阪のスカムシーンというのがあって、なんでもええからやったもん勝ちみたいな(笑)。そんな中で多少「ステージに出たい」という憧れみたいなものが出てきて。

--そこで芽生えたんですね。

スギム:で、とある日、そのバーで呑んでいたときにカウンターが元バンドマンばっかりで、「もう1回バンドしたいな」という話で盛り上がっていて、何故か僕も誘われたんです。「経験もないし、無理です」と言ったんですけど、「ダンサーでもいいんで」と。そのあとバンドの名前を決める話になって、僕が「ジミ・ヘンドリックス、エレクトリック、サイケデリック……造語のクリトリック・リスっていうのはどうですか?」と言ったら「面白いじゃないか」となり、そのまま初ライブも決まって。でも初ライブの日にその人らは来なかったんですよ(笑)。

--誘ってきた側が丸ごと来なかったんですね(笑)。

クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

スギム:だから「出来ない」と言ったんですけど、お客さんも来てるし、タイムテーブルも組まれてるから「3分でもいいから出て」と言われたときに、これはちょっとシラフでは出来ないなと思ったから泥酔状態になって、対バンの人からリズムマシーンを借りて、スーツなんかじゃ無理だからパンイチになって、それで4つ打ちみたいなリズムに合わせて、普段バーで話しとったようなおもしろ話を喋ったら、意外とウケたんですよ。

--オールアドリブなのに盛り上がったんですね。

スギム:それを見とった人から「ウチのイベントに出ぇへんか?」という誘いがあって、それに出たらまた「次のイベントにも出ぇへんか?」となり、そのまま数珠繋ぎで(笑)。別にガツッと「やってやろう!」という気持ちじゃないけど、流れに流れていった感じだったんですよね。

--では、今のスタイルは完全に偶然の産物……

Have a Nice Day!(ハバナイ!) - フォーエバーヤング 【 Audio 】
Have a Nice Day!(ハバナイ!) - フォーエバーヤング 【 Audio 】

スギム:そうそう。ラップでもないし、落語にもなれない、素人の話をリズムに被せているだけのスタイル。それから何年か経って、Aメロ、Bメロ、Cメロが作れるようになってきたぐらいの(笑)。同じ流れでDTMが発達してきたんで、自分でもなんとなく曲を作れるようになっていったんです。で、サラリーマンも辞めて、いろんなところを転々としてきたんですけど、最初にいつも一緒にやっていた関西ゼロ世代がみんなバラバラになっちゃって、その中で東京ではハバナイ(Have a Nice Day!)とかネイチャー(NATURE DANGER GANG)とか盛り上がっていて、そことよく絡むようになって。で、ネイチャーが活動休止になって、ハバナイがもうちょいデカいステージに上がったときに、今度はアイドル現場から誘われるようになって。なんか良い具合に……どこかのシーンが無くなったときにまたどこかのシーンに上手いこと居てる。アイドルの中でも自分で何でも作ってセルフプロデュースしている眉村ちあきちゃんみたいな子が出てきて、そことも必然的に絡めるようになっていて、自分じゃ意識してないんですけど、なんかこれからシーンが出来て売れていく人たちと常に居てたなって。

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岡崎体育、水曜日のカンパネラ、あっこゴリラ、ベッド・イン……
みんなそれぞれ呼んだり呼ばれたりしてちゃんと絡んできたんで。僕ぐらいですね、売れてないの。

--意識せず、常に新たなエクストリームなシーンに居合わせていた。

スギム:岡崎体育、水曜日のカンパネラ、あっこゴリラ、ベッド・イン……みんなそれぞれ呼んだり呼ばれたりしてちゃんと絡んできたんで。僕ぐらいですね、売れてないの。

--(笑)

どついたるねん 『ポジ男』(MV)
どついたるねん 『ポジ男』(MV)

スギム:僕とどついたるねんぐらいですよ(笑)。この前、どついたるねんとツーマンライブしたんですけど、彼らももがいてましたね。俺、どついたるねんは「売れるかな」と思ったんですけどね。

--確実に波はありましたよね。

スギム:でも完全にもがいてました(笑)。同じ境遇です。僕もメジャーからリリースしましたけど、相変わらずな感じなので。

--そんな状況でも初の野音ワンマンに挑もうと思ったのは何故ですか?

クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

スギム:メジャーからリリースできたのは、名物プロデューサーの加茂啓太郎さんが僕と絡んでくれて、それで1枚目はユニバーサルミュージックと契約して、2枚目はソニーミュージックから出せたんですけど、元々僕みたいな素人がメジャーからリリースできたらおもろいなと思っていて、それは「売れたい」というよりも若い子たちにも刺激があるやろうし、同世代にもビックリしてもらえると思って、それで「とりあえずメジャーから出したい」と言っていたんです。で、それが実現したときに「スギムさんの次の目標は何ですか?」と聞かれて、僕はこれまで夢とか目標とか持たずにやってきたんですけど、クリトリック・リスをやり始めた頃、ミドリの野音のクロージングアクトを務めてるんですね。あれが僕にとっていちばんデカい規模のステージだし、個人的に「ライブハウスの最高域」だと捉えているので、それで「野音でやりたいな」と思ったんです。

--なるほど。

スギム:でもどうやったら出れるのか分からんくって。たまたまSWの西澤くんと何人かで飲む機会があったんですけど、西澤くんは昔からの知り合いで「クリトリック・リスの本を出したい」と言ってくれている人で。その彼に相談したら、どうやら個人で申し込んでも野音って取れないみたいで「SWを法人化したので、僕がダメ元で申し込んでみます」と。そしたら一発で当たったんです(笑)。東北ツアー中に電話がかかってきて「と、と、取れました! スギムさん」と興奮気味に伝えられて。正直やれると思っていなかったんですけど、取れちゃったんで「これはもうやるしかないでしょ!」と。それから西澤くんを交えて「野音を成功させる為にはどうするか」と定期的に話し合いを重ねている感じですね。

--現時点では、野音でどんなライブをしようと思っているんでしょう?

2019.2.20発売 クリトリック・リス【ENDLESS SCUMMER】トレーラー
2019.2.20発売 クリトリック・リス【ENDLESS SCUMMER】トレーラー

スギム:意外といろいろ規制が厳しいんですよね。座席も全席指定にしなきゃいけないような状況になってきちゃって、ステージから下りることも出来ない。かと言ってその日だけバンド編成みたいなことはしたくないんですよ。僕の今までやってきたことの集大成になるので、編成的には特別なことをしない中で……あと、ほぼぜんぶ自腹でやっているものですから(笑)、その中でやれる限りのことをやって、見せ場を作っていけたらと思っているんですけど、それ以前に集客なんで! だから新しい人に広めようと思って、今回のニューアルバム『ENDLESS SCUMMER』も制作することにしたんです。これのプロモーションと一緒に野音のプロモーションも出来たらなって。だからまずは集客で、野音の内容を詰めていくのはこれからですね。みんな入れ知恵してくるんですよ。「こんなアホなことをしろ」とか。僕自身は「出禁になってもいい」と思っているんですけど、今回は西澤くんが取ってくれているので(笑)。

--でもいろんな意味で期待値の高い公演になりますよね。

スギム:だから今のところ……クリトリック・リスのお客さんってめちゃくちゃお酒を呑むんですよ。年末にワンマンしたときに、小さいハコで100人も入らんライブだったんですけど、ドリンクは480杯売れて(笑)。そんなお酒好きの人が集まってくるので、野音で呑み足りなかった人の為にオールナイト公演も企画しています。

--野音の直後にオールナイト公演もやるんですか?

クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』50歳目前!初の野音挑戦記念インタビュー

スギム:やるつもりで今動いてます。あと、そこから10日程で平成が終わってしまうんですよ。その中でクリトリック・リスの野音ワンマンがあるということで「何が起こるんかな?」とみんな期待してくれていると思うんです。ただ、僕自身も何が起こるか分からないんですよ(笑)。僕のライブって客の出方によって曲順も変えるし、客が野次ってきたら野次ってきたなりの反応をするし……まぁ野音ぐらいの規模になるとひとりひとりの野次にイチイチ答えてられないと思うんですけど、そういう意味でも本当に未知の世界。

--たしかに、クリトリック・リスの野音って全く読めないですよね(笑)。

スギム:本当に分からない。ただ、有り難いことに、マキタスポーツさんは「めちゃくちゃスベればええやん」って。「それもみんな期待してんねんって。そっちのほうが次のクリトリック・リスに繋がるんじゃない?」と言ってくれて。だからみんながツイッター上で文句言いまくるような(笑)……別に最低を求めている訳ではないんですけど!

--でもどんな形であれ、このタイミングで世間をクリトリック・リスに振り向かせたいですよね。それはめちゃくちゃ痛快な瞬間になると思います。

ヤバイTシャツ屋さん - 「あつまれ!パーティーピーポー」Music Video[メジャー版]
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スギム:なかなかないと思うんですよ。地下にここまで長いこと居座っていて、表に出てブレイクした例って。なので、ヤバイTシャツ屋さん、岡崎体育、キュウソネコカミ……ずっと絡んできたけれども、あのシーンにおれば良かったなと思ってます(笑)。あっちに寄せておけばよかった。

--たぶん無理だったと思います(笑)。それは才能云々じゃなく性格的に、絶対に逆走しちゃうタイプじゃないですか。

スギム:なんかね、不良が好きなんですよね。「こいつ、普通の社会人としては絶対にやっていかれへんよ」みたいなバカとか、そいつらと良い意味でも悪い意味でもつるんで来たんで、たしかにスタイルは今後も変わんないと思います。みんなに合わせたりとか、居心地の悪いところで活動はしたくないし。でも野音で状況を変えられたらいいなとは思っていますね。このライブが僕の集大成になるので、ゆえに今まで通りやりたいし、来てくれる人も今まで通り楽しんでくれたらとは思うんですけど……宴会がしたい人はライブの邪魔にならないようにお願い致します(笑)。

Interviewer:平賀哲雄

クリトリック・リス ドキュメント
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クリトリック・リス「ENDLESS SCUMMER」

ENDLESS SCUMMER

2019/02/20 RELEASE
SCUM-1 ¥ 2,700(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.四番目の女
  2. 02.MIDNIGHT SCUMMER
  3. 03.エレーナ
  4. 04.ちゃう
  5. 05.のんちゃん
  6. 06.群青の純情
  7. 07.俺はドルオタ
  8. 08.レイン
  9. 09.転生
  10. 10.味噌汁
  11. 11.ラストライブ
  12. 12.RAVE

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