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水谷果穂『君のステージへ』インタビュー



 ドラマやテレビCM、ニュース番組で女優やキャスターとしても活躍する水谷果穂が、歌手として2017年のデビューシングル『青い涙』に続く2ndシングル『君のステージへ』を6月27日にリリースした。前作で本格的に音楽シーンに足を踏み入れることになってから早一年。今作もまた、聴き手の琴線に触れるオーセンティックなJ-POPサウンドに乗せて、女優としての表現力の奥行きを感じる真っ直ぐな歌声を響かせている彼女。今回のインタビューでは、テレビアニメ『若おかみは小学生!』の主題歌ともなっているタイトル・トラックのことはもちろん、なぜ今の時代に彼女が、どこか懐かしささえ感じる王道のJ-POPサウンドで歌っているのかについて、その音楽面でのルーツに迫りつつ話を聞いてみた。

歌の場合は、自分で自由に作れる

――Billboard JAPANでは1年前のデビュー・シングルの時も取材させて貰いましたが、その時のことは覚えていますか?

水谷:はい。覚えています。向こうの別の部屋でやりましたよね(※いずれも取材はワーナーミュージックにて実施)。

――前回の取材の後は、初のワンマンライブもありましたよね?(2017年8月11日開催【水谷果穂ワンマンライブ ~Let's Get Going~】)

水谷:そうですね。最近だと大阪城ホールでの【LIVE SDD 2018】というイベントで1万人のお客さんを前に歌ったのですが、シングルのリリースからワンマンライブまでのあの時期がなければ、あんなに大きくて素晴らしいステージで歌えなかったなと思います。特にワンマンライブの頃は、たくさんライブイベントもやっていたので、ちょっといっぱいいっぱになったこともあったんですけど、今思うと、やってきて本当に良かったなと思います。

――1万人のお客さんを前に、緊張は?

水谷:適度にしました(笑)。本当に会場の奥までお客さんがいて、よくボイストレーニングの先生に「すごくたくさん人がいる状態を想像して歌って」と言われるんですけど、それが現実になった気がしました。

――歌の練習は定期的に?

水谷:どちらかというと、レコーディングに合わせてですね。ずっと通っているというよりは、ポイントポイントで見てもらって、後は自分で練習しています。

――今回の新曲「君のステージへ」のレコーディングが始まったのはいつ頃だったんですか?

水谷:今年の初めくらいには動き出していました。

――さっきも話したワンマンライブのセットリストなどを見ると、まだリリースされていない持ち歌もたくさんありますよね?

水谷:そうですね。実はたくさんあるんです。

――「君のステージへ」も、そういう元々あったレパートリーなのでしょうか?

水谷:「君のステージへ」は、今回(TVアニメ『若おかみは小学生!』の)主題歌で歌わせてもらえるということで色々と試した中で、新しく歌った一曲でした。


▲水谷 果穂 / 君のステージへ (Official Music Video)

――曲の歌い出しは少し悲しげで切ない感じなのですが、Bメロ、サビと進むことで明るく印象が変わっていく、面白い曲だなと思いました。

水谷:そうですね。レコーディングの時もいろんな歌い方を試しました。でも、「泣いた日もあった」みたいな歌詞が前半にあって、最初は悩みとか抱えているものがあって、それが背中を押されて、どんどんと晴れていく、という段階を踏んだ、物語の動きみたいなものをイメージして歌いました。特に、サビと歌い出しのところの違う感じは意識しましたね。

――他に歌うときに意識したことは?

水谷:聴いた人を応援できる、前向きな歌にしたいなと思ったので、そういう人たちを思い浮かべながら歌いました。

――具体的にはどんな人たちを?

水谷:友達や受験をひかえていた家族とか、目の前に大切な人がいるようなイメージをしました。

――歌に気持ちを込めて、ということですね。水谷さんは女優としての仕事もされていますが、歌のレコーディングの時と演技の時とで、心構えは違いますか?

水谷:お芝居の場合、監督や共演者の方がいる中でやるので、厳密な意味での正解はないのかも知れないけど、「自分がこうしたい」ということより、役割みたいなものが出てくると思います。歌の場合は、自分で自由に作れるので、そこは違いますね。

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自分でも「これが新しい!」とは思っていなくて(笑)

――役者としての方が「自分がどうするべきか」という視点があるんですね。では、歌手としては、いま自分のことをどのように感じていますか?

水谷:女優の活動をしていることが、歌手の面でも特徴になっていると思います。お芝居で培ってきた表現力や感情を活かせる歌を歌いたい、といつも思っています。

――なるほど。それは実際に歌う場面では、一つ一つのフレーズの歌いまわしとか、そういう部分を意識する?

水谷:そうですね。歌の上手さで勝負するのではなくて、聴く人にとってはアバウトなものかも知れないけど、「なんか良いな」みたいな聴いた時の心地よさとかを意識するというか。私自身も女優さんの歌が好きだったので、そういう風に歌えたら良いなと思っています。

――それこそ前回のインタビューでは、好きな女優に綾瀬はるかさんの名前を挙げていましたが、綾瀬さんも歌手の活動をされていたことがありますよね。

水谷:そうですね、綾瀬さんの歌も好きです。

――他に音楽活動の面で好きな女優さんがいたら教えてください。

水谷:松たか子さんの歌が好きで、よく聴きます。曲によって、女性らしい繊細な表現や色っぽい表現もされていて、声質もすごく素敵だなと思います。

――松たか子さんは誰もが知っている大女優ですが、松さんの特に歌に意識が向くようになったのは、どういうきっかけがあったのでしょう?

水谷:「明日、春がきたら」とかは、お母さんが好きでよく歌っていたので、すごく耳馴染みのある曲でした。それで私も歌を始めるっていう時に、松さんの歌を色々と聴いて、改めてすごいなと思いました。最近でも『カルテット』(「おとなの掟」)とか、『わろてんか』(「明日はどこから」)の主題歌を歌われているのを聴いて、やっぱりすごく素敵でしたね。

――私はいま30代なのですが、水谷さんの歌を聴いていると、僕らが若い頃に聴いていた90年代のJ-POPとかに近い、少し懐かしい感じもします。でも、世代差を思うと、私が懐かしく感じる歌を水谷さんが歌っているのが不思議で。水谷さん自身は、ご自身の曲調に対して、どういう印象を持っているのでしょうか?

水谷:私は、自分のお母さんが聴いていたような世代の曲が結構好きで、普段聴いている曲もそういう曲が多いんです。もちろん、自分でも「これが新しい!」とは思っていなくて(笑)。昔お母さんと聴いていたような懐かしさとか、日本人って感じとか、そういうところが自分も好きで良いところかなと思って、意識的にそうしている部分はありますね。

――なるほど。ちなみにお母さんは他にどんな音楽をよく聴いていたんですか?

水谷:ワンマンライブでも歌ったZARDさんとか、My Little Loverさんとかもよく聴いてましたね。

――去年のワンマンでは、ZARDの「心を開いて」をカバーされていましたが、あれも「お母さんが好きな曲を」という感じだったんですか?

水谷:いえ、あの曲は単に自分の好きな曲ですね。「何かカバーしてみたい曲ある?と聞かれて、自分で提案しました。

――1996年にリリースされた曲なので、水谷さんの世代だと、ちょうど生まれたかどうかっていう頃ですね。

水谷:なんだか、テンポ感が合うんですよ。聴いていて一番入ってくるというか、心地よくて、ずっと聴いていたくなる。自分に合うんですよね。流行りの曲や、その時に旬な曲ももちろん聴いてるんですけど、一番長く、飽きずに聴いてるの理由はそこなのかなっていう気がします。

――自分の好みやキャラクターを意識しつつ、自分の活動に落とし込んでいる感じなんですかね。

水谷:そうですね。

――よく分かりました。「君のステージへ」に話を戻しましょう。「青い涙」に続いて今回も曲を書いているのはkiraさんですが、この方、色々調べても他に情報が出てこないんですよね…。

水谷:出てこないですよね(笑)。もともとは、今みたいにデビューが決まる前にkiraさんが作っていた楽曲を歌わせてもらって「合うんじゃないか」って言ってもらえたことがきっかけで、曲を作ってもらえるようになったんです。

――ライブで披露している他の曲も基本的にはkiraさんの曲?

水谷:そうですね。

――レコーディング時にはkiraさんが直接ヴォーカルのディレクションなどもされるんですか?

水谷:離れているので、レコーディングに立ち会ってもらったりすることはないんですけど、「こういう気持ちで作った曲です」というメッセージを貰ったりします。後は、以前にお会いしたときに歌を聴いてもらってアドバイスを頂いたりもしました。ミステリアスかも知れませんが、壮大な世界観も持っている方で、色んなタイプの曲が歌えて楽しいですね。


▲水谷 果穂「青い涙 (Official Music Video) 」

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イメージが“黒”みたいな(笑)。そういう曲も歌ってみたい

――前回の「青い涙」はしっとりしたバラードで、今回はよりアップテンポな曲ですが、今後トライしてみたい曲調はありますか?

水谷:そうですね…。実は、だんだんちょっとずつアップテンポな曲が歌えるようになってきたんです。最初の頃は、いま思うとバラードくらいのスピードでも、「速い速い!」って思いながら歌ってました(笑)。そのくらいテンポの速い曲が苦手で、だんだんそれが馴染むようになってきました。

 練習では色んな曲調を歌うこともあるんですけど、今までの曲のイメージもあるし、柔らかい曲調も好きなので、それも歌いつつ、逆にちょっと太めの声が活きそうな曲とかも歌ってみたいなと思います。

――力強いイメージの曲?

水谷:イメージが“黒”みたいな(笑)。そういう曲も歌ってみたいですね。

――女優さんも、色んな役が演じられてこそっていう部分があると思うので、曲に関しても幅広くやってみるのが良いかも知れないですね。ちなみに「アップテンポな曲が苦手」って歌手の方にとって一般的な悩みなんでしょうか?

水谷:いや、人並み外れて苦手だと思います(笑)。

――なるほど(笑)。先ほどおっしゃっていた「一つ一つのフレーズに対してニュアンスを考えて歌う」っていう、水谷さんの考え方の影響もあるんですかね。

水谷:そうですね。今思うと「気持ちを込めたい」って思うほど音が伸びちゃってたのかなと思います。かと言って、全部を音符通り歌ったら、うまくいくわけでもないんですけど…。練習では、そこのバランスを良い具合にできるように考えてますね。

――最後に、主題歌となっているアニメ『若おかみは小学生!』についても聞かせてください。原作は有名な児童文学ですが、アニメ作品として改めて観てみて、いかがでしたか?

水谷:原作を前に読んだのが小学生の頃だったので、今回、改めて本の方も読んでみたんですよ。そうしたら、それ自体が読んだだけで物語のイメージが湧きやすい文章で、本を読んでるんだけど映像を観ているみたいに感じたんです。アニメも、その読んでいた文字がそのまま作品になったような感じで、違和感が全然ないのがすごいなと思いました。物語やキャラクターの表情の変化もテンポがよくて、すごく面白かったです。それに一話一話が結構短いお話なんですけど、その中でもちゃんと充実感があるというか、内容に入り込めて、楽しいアニメですね。

――決して派手ではないんですけど、何というか…

水谷:あたたまる(笑)。

――まさにそうですね。そしてエンドロールで水谷さん自身の歌が流れます。

水谷:第一話を見た時に、ちょうど主人公のおっこちゃんが、両親を亡くして…という悲しいシーンからはじまって。でも、おばあちゃんのところにいって、友達ができたり、ウリ坊っていう相棒みたいなコが出てきたりして、物語が始まっていく。その最後に「君のステージへ」が流れて、歌詞がピッタリというか、もうストーリーそのままだなと思いました。もともと、そこまで計算していたわけじゃなかったんですけど、観終わった後に本当にぴったりで嬉しかったです。

――自分が物語を演じる側にもなり得る、役者さんならではの感慨もあるかも知れませんね。今後も役者とリリース活動を並行して進めていく予定ですか?

水谷:そうですね。

――元々抱いていた「女優さんも歌も」のイメージは、思っていた通りに実現できていますか?

水谷:例えば、一年前に今のような曲を歌うことを思い描いていたわけじゃないので、イメージ通り、というわけではないかも知れません。でも、色々な積み重ねがあって、こういう曲を歌って世に出せるようになって。デビュー曲からこの曲までの1年間って、すごく地道な作業も多かったと思うんですけど、そういう風に、ちょっとずつ、ちょっとずつやってきて、そこで決まったものに対してどのくらい出来るか? みたいな、そういう感じです(笑)。何かを目標にやっているというよりも、積み重ねてきたもので何ができるのか? を考えながら、これからも活動を続けていきたいですね。

水谷果穂「君のステージへ」

君のステージへ

2018/06/27 RELEASE
WPZL-31486/7 ¥ 2,500(税込)

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Disc01
  1. 01.君のステージヘ
  2. 02.君のステージへ (Instrumental)
  3. 03.君のステージへ (Piano Healing version)

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