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スウーピング・ダック 来日直前インタビュー ~ハイエイタス・カイヨーテのメンバーによる未だ謎多きプロジェクトに迫る



 ハイエイタス・カイヨーテの3人――ペリン・モス(ドラムス)、ポール・ベンダー(ベース)、サイモン・マーヴィン(キーボード)による即興ベースのプロジェクト、スウーピング・ダック(Swooping Duck)。2017年には、UKの人気女性ラッパー、リトル・シムズの作品にフィーチャーされるなど、ジワジワと注目度を高めつつあるこのバンドが、いよいよ6月4日に日本初公演を行う。ジャズ、ネオソウル、映画音楽やベース・ミュージックなど、様々なジャンルに影響を受けたハイエイタス・カイヨーテの音楽性の核もまた、彼らのインプロヴィゼーションであり、今回の公演はその本質を垣間見る貴重な機会ともなりそうだ。

 とは言え、つい最近まで“100%即興”を謳い、いまだ正式な音源もリリースされていないスウーピング・ダックが、少なくともここ日本のリスナーにとって、かなり謎めいた存在であることは事実だろう。そこで今回は、記念すべき来日ライブを前に、少しでもバンドの実態を把握すべく、メンバーのポールとサイモンに緊急メールインタビューを実施。その回答の内容は(内容の正確性とは別に)メンバーのキャラクターが伝わってくるものとなった。

「僕たちにはグルーヴィーな血が流れているんだよ」

――今回、スウーピング・ダックとしては初の日本公演になりますね。いま何か特別に準備していることはありますか?

スウーピング・ダック(以下SD):今回の公演に向けて、自分たちを美味しいマリネに漬け込んでいるところ。日本に着くころには湯気が出るほどホットな仕上がりになってるはずさ。

――今回のライブでスウーピング・ダックというプロジェクトについて知った日本のファンも多いと思うのですが、改めてどんなプロジェクトか説明してもらえますか?

SD:スウーピング・ダックは、ちょっと変わった音楽を作ったり、その変わった音楽とか、比較的ノーマルな音楽を即興で演奏することが好きな3人のグループなんだ。僕たちはハイエイタス・カイヨーテのメンバーでもあるから、ちょっとしたサイド・プロジェクトとも言えるね。


▲Swooping Duck Video Message for Billboard Live TOKYO 2018

――オフィシャルのバイオでスウーピング・ダックは“100%即興”のプロジェクトと謳われていますが、最近のインタビューでは「100%即興の時代は終わった」とも話していますよね? 実際のところ、今はどんなステータスなのでしょうか?

SD:実はスウーピング・ダックとしてのライブを始めた頃は、とても忙しくて曲を書く気になれなかったんだんだよね。だから結果的に即興でやらなくちゃいけなかった。でも、実際、毎回100%即興でやるのは、かなり難しいんだよね。それに僕たちは曲を書くことも好きだから、今はこのバンドで曲作りもしている。今はようやく曲が書ける時間もできたしね。シネマティックなものもあれば、プログレっぽいのもあるし、ヘビーな曲やセクシーな曲もあるよ。正直に言って、今は全方面に渡ってやってるって感じだね。

――YouTubeに上がっているライブ映像を観ていると、即興をベースにしつつ、同時にグルーヴィーであることも音楽的なコンセプトになっているように感じられるのですが、そうした演奏の際の約束事のようなものはあるのでしょうか?

SD:僕たちがやること全てがグルーヴィーなのさ。朝ベッドから起き上がる時の仕草から、髪のとかしかたまで、とにかくグルーヴィーな奴らってこと。なんて言えばいいのかわからないけど、僕たちにはグルーヴィーな血が流れているんだよ。


▲Swooping Duck(ライブ映像)

――スウーピング・ダックとして、この3人で演奏することで生まれるハイエイタス・カイヨーテとの一番の違いは何だと思いますか?

SD:一番の違いは、ヴォーカルがいないことで、それゆえに人々からの注目も薄くなることかな!(笑) でも、僕たちのショーには絶対に来て欲しいと思ってるよ。みんな来てくれなかったら寂しいからね(笑)。真面目に答えると、このバンドはあまり多く宣伝をせず、控えめに始めたんだけど、今はこのプロジェクトについて、より多くの人に伝わってほしいと思っているんだ。

――スウーピング・ダックについて、現時点で聴ける音源はごくわずかなライブ音源のみですが、今後リリースの予定はありますか? 今まで録り貯めたライブ音源で構成したミックステープと、それとは別にオリジナル・アルバムのレコーディングも進めているという噂がありますね。

SD:その噂は100%その通り。でも、まだリリース日は固まっていないんだけどね。

――現在発表されているライブ音源の中に、Sampa The Greatとのコラボレーションした曲もありますよね。彼女は先日【Australian Music Prize】の《最優秀アルバム2017》を受賞したばかりですが、そういったメンションはあなた達としても嬉しいもの?

SD:彼女は素晴らしいよ。もちろん彼女が受賞したことも本当に嬉しい知らせだった。それに今のオーストラリアのヒップホップ・シーンには、ああいった変革やユニークなフレーバーを混ぜ合わせることが必要だったと思うんだ。


▲Sampa The Great feat. Nicole Gumbe - Black Girl Magik (Official Video)

――スタジオ録音の音源という意味では、リトル・シムズとの「Morning」は非常に印象的な一曲でした。この曲が制作された経緯を教えて下さい。

SD:彼女が街にいた時、僕たちがレコーディングしていたスタジオに来てジャム・セッションしたんだ。その中の一つのビートにビビッときたようで、それを彼女に提供した。彼女もまた恐ろしいくらいの才能と、素晴らしいヴァイブスを持っている人だよ。可能なら、もう一度彼女と仕事がしたいね。


▲Little Simz - Morning w/ Swooping Duck (Official Video)

――今後発表される予定のコラボレーションがあったら教えて貰うことはできますか?

SD:予定ではなくウィッシュリストになるけど、RAED、Ricky、Ponting(それと彼のバックバンド、The Wicketsも)、Horrific Fish Carcass、Bob's Dream Salad、それからHorse Witchともコラボレーションしたいね。(※編集部注:ひと通り検索したものの該当するバンドやアーティストが見つからないケースが多く、バンド側のジョークの可能性が高そう…)

――今回のタイミングではネイ・パームも日本に来ていますが、ステージでコラボレーションする可能性はありそうですか?

SD:もしネイ・パームがステージに上がってきたら、彼女が最近書いたエルフ(小妖精)についての新しいラップを披露すべきだと思うね。「How Many Elves in The World Today」という曲で、ほぼエルフについての内容なんだけど、とても政治的な曲でもあるんだ。

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