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テラス・マーティン「ベルベット・ポートレイツ」

ベルベット・ポートレイツ

テラス・マーティン               

2016/04/10 RELEASE

Track List
ニューソウル時代のサウンドが蘇る!ケンドリック作品にも参加する逸材テラス・マーティンが贈る生音重視の最新作

 テラス・マーティン、およそ2年ぶり、通算6枚目となるスタジオ・アルバム『ベルベット・ポートレイツ』が4月10日にリリースされる。淡い色使いのオーガニックなジャケ写だけで、生音を活かしたサウンドが聴こえてくるようだが、良い意味で裏切られた気持ちになった。ヒップホップ感覚というよりは、70年代ソウルまんまだったからだ。

 おそらく、テラス・マーティン自身が影響を受けた音楽だと思われる。マーヴィン・ゲイやダニー・ハサウェイといった、ニューソウル時代のサウンドが蘇ってくるようなアルバムで、新譜というよりは、リイシュー盤を聴いているような感覚に陥る。マーヴィンの「アイ・ウォント・ユー」をソックリ真似た「ペイシェイントリー・ウェイティング」では、ニヤリとせずにはいられない。

 風通しの良いラテン風味の「シンク・オブ・ユー」や、アラスカ州の大自然をイメージしたような「バルディーズ・オフ・クレンショウ」など、生音を活かしたネオソウル~ジャズ・ファンクの細やかな音作りに、もう完璧としか言いようがない。初期のクインシーや、ロニー・フォスター、クルセイダーズ・ファンも納得の1枚。「最近新譜じゃイイのないよね~」なんて方は、一聴の価値あり。

 テラス・マーティンはプロデュース業も充実していて、ウォーレン・G、スヌープ・ドッグ、ネイト・ドッグの3人で結成された、ヒップホップ・ユニット=213や、ダニー・ハサウェイの愛娘、レイラ・ハサウェイのアルバム、そして今年の【グラミー賞】で最多11部門にノミネートされた、ケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』も手掛け、その才能が評価されている。

 その『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』を支えたメンバーも参加する、来日公演が6月に決定した。ホーンやヴィブラ、ベースにカッティングギターと、生音重視のスムース&メロウが存分に盛り込まれた本作『ベルベット・ポートレイツ』は、アルバム単体でも素晴らしいが、真に愉しむのであれば、やはり生で聴きたいところ。プロデューサーではなく、アーティストとしての一面がこれほど魅力的だったとは、本作を聴けば誰しも驚かされるはず。 (REVIEW:本家 一成)

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