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福原美穂「Something New」

Something New

福原美穂               

2015/12/23 RELEASE

Track List
優しさと心強さを声に乗せて新たな一歩を踏み出した歌姫の、表現豊かでカラフルな一枚

 2014年2月から「充電期間」を設けた福原美穂。2015年10月に結婚と妊娠を発表し、11月には自主レーベル「Happy Field Records」を設立、音楽活動を再スタートした。公私ともにかなりの変化が訪れたであろうこの1年で彼女が感じた想いは、本作『Something New』に詰め込まれている。

 タイトル曲の「Something New」は、福原を音楽の世界に引き込んだプロデューサーが10年間温めていた作品で、8年ぶりのタッグによりこの度やっと世に出ることとなった。充電期間中にアメリカ南部に渡りディキシーランドジャズなどの音楽からインスピレーションを受けた福原。彼女が新しい命を宿したことをイメージして書かれた歌詞にも<Something New>という言葉がぴったりと当てはまる。安心できる制作陣との「原点回帰」、そして一度立ち止まり「自己の追及」をしたことで洗練された歌声が引き立っており、「これからの代表曲になるんじゃないか」と自負できる本作と、彼女が出逢ったのは必然だと思わざるを得なかった。

 また、mabanuaがプロデュースを務めEMI MARIAが歌詞提供を行った「Wasabi Green」やShingo Suzukiがプロデュースを担当した「No Way」のように、自身が信頼を置くミュージシャンやプロデューサーたちとの共演によって、それぞれの曲に対する歌い方のアプローチが非常に豊かな表現で彩られているのも本アルバムの特徴だ。確かに今まで同様の力強さはあるのだが、それだけで圧倒するのではなくアッパーテンポの曲にさえ心地よさを添えている。

 今までの福原には、アレサ・
フランクリンやクリスティーナ・アギレラのようなパワーシンガーのイメージを持っていたが、本作では優しい声でゆるやかに歌う印象の方が強く、それは高音を伸ばす部分で特に色濃く表れている。前作がベストアルバムだったこともあるが、大きな変化を経て作られた本作は新たな一歩であり、福原美穂というアーティストを知る上で必聴作品になることは間違いない。

text:神人 未稀

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